子育て中の会社員パパにおすすめの資格は?目的別に選び方を整理

仕事・キャリア

前回、子育て中の会社員パパは何を学ぶ?キャリアにつながる資格・スキルの選び方では、何を学ぶかより「何のために学ぶか」を考えることが大切だという話をしました。

「何か資格を取りたい」と考えて調べ始めると、簿記、FP、宅建、ITパスポート、基本情報技術者、TOEIC、統計検定など、さまざまな資格が出てきます。どれも「役立つ」と紹介されているため、かえって選びにくく感じることもあります。子育てや仕事で時間が限られている中、「役に立たない資格を取って時間を無駄にしたくない」という気持ちを持つ方も多いのではないでしょうか。今回は、「どの資格が一番おすすめか」ではなく、「何を目的にするか」から、会社員パパが考えやすい資格を整理していきます。

資格を取る前に「何に使うか」を決める

資格を取ること自体を目的にしてしまうと、せっかく取得しても活かしどころが分からない、ということになりかねません。まずは、今の仕事に活かしたいのか、転職に使いたいのか、副業につなげたいのか、お金の知識を身につけたいのか、ITやデータ分野への入口にしたいのかを考えてみましょう。目的によって、候補となる資格は変わってきます。

目的1|今の仕事に活かしやすい資格

現在の仕事の延長線上で考えるなら、簿記、ITパスポート、統計検定、業界に関係する資格、英語系資格などが候補になります。

ただし、これらすべての人に同じように役立つわけではありません。数字や会計に関わる仕事であれば簿記、IT部門とのやり取りが多いならITパスポート、データを扱う仕事なら統計検定、海外との業務があるなら英語系資格、というように、今の仕事との接点があるかどうかが重要です。

目的2|転職の選択肢を増やしたい場合

転職では、資格だけでなく、これまでの実務経験が評価されることもあります。そのため、「転職に強そうな資格を取る」という順番ではなく、妻の収入が高い家庭で夫が転職するとき、年収より重視したい5つの条件子育てを優先できる会社に転職したいパパへ|求人で見るべきポイントでも触れたように、実際の求人を見て、希望する職種で何が求められているかを確認し、資格が評価されるかどうかを見極めたうえで、必要なら取得するという流れがおすすめです。

候補としては、簿記、宅建、基本情報技術者、英語系資格、職種に関連する専門資格などがあります。宅建のように、資格そのものが業務上の意味を持ちやすい分野もある一方で、資格を持っているだけで未経験からの転職が保証されるわけではない点は理解しておきたいところです。

目的3|副業や将来の収入源につなげたい場合

「資格を取れば、そのまま副業になる」というわけではありません。副業を見据えて資格を学ぶ場合も、資格そのものが仕事になるとは限りません。資格で身につけた知識を、これまでの実務経験やライティング、相談対応などのスキルとどう組み合わせるかまで考えてみることが大切です。妻が高収入でも「自分でも稼ぎたい」と思う夫へ|副業という選択肢子育て中の会社員パパに向いている副業は?時間・収入・始めやすさで比較もあわせて参考にしてみてください。

目的4|お金や生活に役立つ知識を身につけたい場合

FPは、税金、保険、年金、住宅、資産形成などを体系的に学べる資格です。簿記は、会社のお金の流れや財務諸表の基本を理解するきっかけになります。

「FPを取れば家計管理が完璧になる」というものではありませんが、資格を仕事に直接使わなくても、知識そのものが生活や仕事の理解に役立つ場合があります。

目的5|IT・データ分野への入口にしたい場合

ITパスポートはIT全般を広く学ぶ入口として、基本情報技術者はITの基礎をより深く学びたい人向けとして、統計検定はデータ分析・統計の考え方を体系的に学ぶ候補として、それぞれ位置づけられます。

ただし、「これを取ればエンジニアになれる」「統計検定があればデータサイエンティストになれる」というものではありません。資格はあくまで基礎知識の証明や学習の目標になり得るものであり、実務スキルとは別物だと考えておく必要があります。

子育て中の会社員パパが資格を選ぶ5つの基準

  • 取得する目的がはっきりしているか
  • 今の経験や仕事とつながるか
  • 必要な勉強時間を確保できるか
  • 取得後に使う場面があるか
  • 費用に見合うか

「合格率が低い=価値が高い」とは限りません。難易度の高さだけで資格を選ぶと、自分の目的とずれてしまうことがあります。たとえば、転職にも副業にもつなげるつもりのない資格に、多くの学習時間を費やしてしまうと、後になって「思っていたより使い道がなかった」と感じることもあります。目的と難易度のバランスを見ながら、無理のない選択をしていきたいところです。

主要な資格をざっくり比較

資格向いている目的学習範囲の特徴活かし方の例
簿記会計・経理・会社のお金を理解したい級によって異なる本業、転職、家計理解
FPお金の知識を体系的に学びたい級によって異なる家計、金融・保険分野など
宅建不動産業界・関連業務法律・不動産分野を幅広く学ぶ不動産業界、関連業務
ITパスポートITの基礎を広く学びたいIT・経営などを広く扱うITリテラシー、本業
基本情報技術者IT分野をより深く学びたいITの基礎を幅広く扱うIT分野の基礎学習
統計検定データ・統計を学びたい級によって異なるデータ分析、本業
英語系資格英語力を示したい試験・レベルによって異なる海外業務、転職など

この表はあくまで一般的な目安です。受験料や試験日程、合格率といった情報は変更されることがあるため、実際に検討する際は公式サイトで最新情報を確認してください。

「資格を取ったら終わり」にしない

資格は取ったあと、どう使うかが大切です。今の仕事で使う、社内異動を検討する、求人を見てみる、副業で試してみる、次の実務スキルを学ぶための土台にするなど、資格取得後の動き方まで考えておくと、資格が生きてきます。資格はゴールではなく、次に進むためのきっかけの一つだと捉えておくとよいでしょう。

迷うなら、まず難易度が低いものからという考え方もある

「簡単な資格がおすすめ」というわけではありませんが、いきなり長期間かかる難関資格に取り組んだり、高額な講座に申し込んだりする前に、公式サイトを見てみる、テキストを軽く読んでみる、過去問を解いてみる、入門レベルの資格から試してみる、といった形で、自分との相性を確認する方法もあります。子育て中は、途中で生活状況が変わることも珍しくないため、小さく始めておく価値はあります。

まとめ|資格は「取ること」より「どう使うか」で選ぶ

資格の種類は多くありますが、「会社員パパに一番おすすめの資格」が一つに決まっているわけではありません。何を変えたいのか、今までの経験をどう活かすか、勉強時間を確保できるか、取得後にどう使うのかを考えることが大切です。

妻の収入が高いから資格を取る必要がないわけでもなければ、夫が自分の価値を証明するために資格を取り続けなければならないわけでもありません。自分や家庭のこれからにとって意味があるか、という視点で選んでみるのも一つの考え方です。

資格だけでなく、実際に仕事で使えるスキルを身につけたいと考える方もいるかもしれません。次回は、IT・Web・データ分析といった実務スキルの選び方について考えていきます。

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