復職が近づくにつれて、理由のはっきりしない不安を感じることがあります。
育休から復帰したくないと思ったパパへという前回の記事では、「復職したくない」という気持ちを分解して考えました。ただ、「復職したくない」というほど強い抵抗感はなくても、「なんとなく不安」という感覚だけが残っている人もいるはずです。
この記事では、その「なんとなく不安」の中身を、もう少し具体的に分けて考えていきます。
「なんとなく不安」の正体を分けて考えてみる
「不安」という言葉は、便利である一方、中身がぼんやりしたままでも使えてしまいます。
「なんだか不安だ」とだけ思っていると、その不安は頭の中で膨らみやすくなります。逆に、何が不安なのかを具体的にできれば、不安そのものが小さくなることもあります。
育休中のパパが感じやすい不安には、いくつかのパターンがあります。ここでは代表的な4つを見ていきます。
不安① 仕事についていけるか
育休中は、業務から離れている期間です。その間にも、担当していた仕事は誰かが引き継ぎ、システムやルールが変わっていることもあります。
「戻ったときに、浦島太郎のような状態になっているのではないか」
「以前と同じように仕事をこなせるだろうか」
こうした不安は、ブランクの長さに関わらず、多くの人が感じるものです。特に、専門性の高い仕事や、変化の早い業界では、「自分がいないあいだに状況が変わっているのではないか」と感じることもあるでしょう。
不安② 育児と仕事を両立できるか
仕事に復帰したあと、育児との両立が実際にどうなるのか、想像しきれないという不安です。
- 保育園の送り迎えと勤務時間が両立できるか
- 子どもが急に体調を崩したとき、対応できるか
- 家事や育児の負担が、パートナーに偏らないか
育休中は育児が生活の中心にありますが、復職後は仕事と育児の両方を回していく必要があります。そのイメージが具体的に持てないほど、不安は大きくなりがちです。
不安③ キャリアが遅れるのではないか
育休で仕事を離れているあいだに、同僚が先に昇進したり、大きな成果を出したりしているかもしれない、という不安です。
この不安は、「自分は取り残されているのではないか」という焦りとセットになっていることが多く、復職前から気持ちを消耗させてしまう原因にもなります。
ただし、キャリアが遅れているように見えることと、実際に不利益を被るかどうかは、必ずしも一致しません。会社の評価制度や、これから任される仕事の内容によって、状況は変わってきます。
不安④ 職場でどう見られるか
「育休を取ったパパ」として、周囲からどう見られるかという不安です。
- 長く休んだことを、快く思っていない人がいるのではないか
- 「育児があるから」と、重要な仕事を任せてもらえなくなるのではないか
- 以前と同じように接してもらえるだろうか
こうした不安は、実際の職場の反応次第という面もあります。ただ、復職前の段階では確かめようがないため、不安だけが先に大きくなりやすいという特徴があります。
不安は、なくしてから復職する必要はない
ここまで4つの不安を見てきましたが、これらをすべて解消してから復職する、というのは現実的ではありません。
仕事についていけるかどうかは、実際に働いてみないとわからない部分があります。職場でどう見られるかも、復職してからでなければ確かめられません。
不安をゼロにすることを目指すと、いつまで経っても復職の準備が整わないと感じてしまいます。
大切なのは、不安をなくすことではなく、不安の中身を具体的にしておくことです。
まずは「何が不安なのか」を具体的にする
漠然とした不安を、具体的な問いに変えてみることには意味があります。
例えば、「仕事についていけるか不安」であれば、
- 復職前に、どの業務が変わったのか確認できないか
- 最初の数週間は、無理のない範囲の業務から始められないか
というように、具体的な確認事項や相談先が見えてきます。
「育児と仕事の両立が不安」であれば、
- 送り迎えの分担を、事前にパートナーと話し合えているか
- 子どもが体調を崩したときの対応を、決めてあるか
といった形で、不安を一つずつ具体的な準備に変えていくことができます。
すべての不安に完璧な答えを用意する必要はありません。ただ、「何が不安なのか」が明確になるだけでも、復職への向き合い方は変わってきます。
まとめ|不安の正体が分かれば、考えるべきことも見えてくる
育休中のパパが感じやすい不安として、この記事では次の4つを紹介しました。
- 仕事についていけるか
- 育児と仕事を両立できるか
- キャリアが遅れるのではないか
- 職場でどう見られるか
「なんとなく不安」のままにしておくと、不安は膨らみやすく、扱いにくいものになります。
一方で、何が不安なのかを具体的にできれば、不安そのものは変わらなくても、向き合い方は変わってきます。
不安をなくしてから復職しようとするのではなく、不安の中身を明確にしながら、少しずつ準備を進めていく。それが、復職前にできる現実的な一歩になるはずです。
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