妻の年収が高い家庭で、夫はどんなキャリアを築ける?選択肢を整理するで紹介した転職・副業・資格やスキルアップという3つの方向性のうち、妻が高収入でも「自分でも稼ぎたい」と思う夫へ|副業という選択肢では、「自分でも稼ぎたい」と感じる心理や、副業が収入以外に持つ意味、そして子育て中は小さく始めていいという考え方を整理しました。
とはいえ、実際に副業を調べ始めると、種類の多さに何を選べばいいか分からなくなってしまうこともあります。特に子育て中は、「稼げるかどうか」だけで副業を選んでしまうと、家庭や本業との両立が難しくなる場合があります。
そこで今回は、時間の自由度、始めやすさ、初期費用、収益化までの距離、収入の安定性、キャリアへのつながりといった観点から、子育て中の会社員パパが検討しやすい副業を比較していきます。
子育て中の副業は「稼げる金額」だけで選ばない
副業を選ぶ際、多くの人がまず気にするのは「いくら稼げるか」だと思います。ただ、子育て中という条件を踏まえると、それ以外にも見ておきたい観点があります。
- 時間の自由度
- 始めやすさ
- 初期費用
- 収益化までの距離
- 収入の安定性
- スキル・キャリアへのつながり
なかでも特に重要なのが「時間の自由度」です。子どもの体調不良や急な予定変更などで、思っていたように作業できない日は珍しくありません。「毎週◯曜日の◯時に必ず対応する必要がある副業」と、「空いた時間に少しずつ進められる副業」とでは、子育てとの相性が大きく変わってきます。
たとえば、リアルタイムでの対応が求められるオンライン家庭教師や、決まった時間に配信するライブ系の仕事は、時間の融通が利きにくい傾向があります。一方、記事執筆やデータ入力のように、締め切りまでに仕上げればよい形式の仕事は、すきま時間を積み重ねやすいという特徴があります。どちらが良い悪いということではなく、自分の生活リズムに合わせて選べるかどうかが、続けやすさに直結します。
子育て中の会社員パパが考えやすい副業を比較
ここでは、比較的始めやすいとされる5つの副業を取り上げます。以下は、あくまで一般的な傾向としての目安であり、実際の条件は案件や個人のスキルによって変わります。「月◯万円稼げる」といった具体的な収入額は、根拠が乏しいため、ここでは触れません。
| 副業 | 始めやすさ | 時間の自由度 | 初期費用 | 収益化まで | 収入の安定性 | キャリアへのつながり |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Webライター | ○ | ○ | ◎ | 比較的早い | △ | ○ |
| ブログ・アフィリエイト | ○ | ◎ | ○ | 時間がかかりやすい | △ | ○〜◎ |
| Web制作 | △ | ○ | ○ | 学習期間が必要 | △ | ◎ |
| データ分析・Pythonなど | △ | ○ | ○ | 学習期間が必要 | △ | ◎ |
| スキル販売 | ○〜△ | ○ | ◎ | 内容による | △ | ○ |
いずれの副業も、始めたばかりの時期は収入が不安定になりやすい傾向があります。上記の評価はあくまで一般的な傾向の目安であり、実際には個人のスキルや取り組み方によって差が出ることをご了承ください。
それぞれの特徴を、もう少し詳しく見ていきます。
Webライター
Webライターは、依頼された文章を作成する仕事です。パソコンとインターネット環境があれば始めやすく、案件単位で仕事を受けることが多いのが特徴です。
初期費用を抑えやすい一方、実績がないうちは単価が低めに設定されている案件も少なくありません。また、納期が設定されていることが多いため、完全に好きな時間だけ働けるわけではない点は理解しておく必要があります。
子育てとの相性で言うと、子どもが寝た後などにまとまった時間を確保して作業しやすい反面、締め切りに合わせた進行管理が求められます。経験を積んでいくと、SEOライティングや編集、ディレクションといった仕事へ広がっていく可能性もあります。
ブログ・アフィリエイト
ブログ・アフィリエイトは、自分のペースで記事を書き進められる副業です。納期に追われることが基本的にないため、子育てのすきま時間に少しずつ取り組みやすいという特徴があります。
一方で、アクセスや収益が出るまでにはある程度の時間がかかることが多く、必ず収益が発生するとは限りません。サーバー代やドメイン代など、一定の費用が継続的にかかる場合もあります。
つまり、「時間の自由度は高いが、収益化までの距離は長くなりやすい」というのが、ブログ・アフィリエイトの大きな特徴です。「簡単に稼げる」「一度作れば不労所得になる」といった話を見かけることもありますが、実際にはコツコツとした積み重ねが必要になる副業だと捉えておくのが現実的です。
Web制作
Web制作は、HTML/CSSやJavaScript、WordPressといった知識を使って、サイト制作の案件に関わる副業です。
未経験から始める場合、一定の学習期間が必要になることがほとんどです。学習を経て案件を獲得できれば、仕事として成立させていける可能性がありますが、納期があることに加えて、修正対応やクライアントとのやり取りも発生します。
子育て中の場合、副業として成り立たせるまでに、まとまった学習時間を確保できるかどうかが一つの分かれ目になります。すきま時間だけで学習を進めるのは簡単ではないため、始める前に、どのくらいの時間を学習に充てられそうか、見通しを立てておくとよいでしょう。
データ分析・Pythonなどを活かした仕事
Python、Excel、SQL、統計といったスキルを活かす副業も選択肢の一つです。
専門性が求められるため、学習を始めてすぐに案件を獲得できるとは限りません。ただ、ここで身につけたスキルは、副業だけでなく、本業でのスキルアップや将来の転職にもつながる可能性があります。
つまりこの選択肢は、「副業として収入を得る」ことに加えて、「市場価値を高めながら、副業にもつなげていく」という位置づけで考えることができます。データ分析という言葉から「専門性が高い分、高収入になりやすい」というイメージを持たれることもありますが、簡単に高収入が得られるというものではなく、地道な積み重ねが必要な分野です。
スキル販売
スキル販売は、自分がすでに持っている知識や経験を、サービスとして提供する副業です。資料作成、相談対応、文章の添削、簡単なデザインなど、内容は多岐にわたります。
すでに持っているスキルを活かせる場合は比較的始めやすい一方、「自分に何が提供できるか分からない」という段階では、難易度が高く感じられることもあります。また、ある程度の集客が必要になる場合もあります。
「自分には売れるスキルなんてない」と感じている方もいるかもしれません。ただ、日々の仕事で当たり前のようにやっていることでも、別の立場の人には役立つ知識になる場合があります。とはいえ、誰にでもすぐに需要が見つかるとは限らないため、過度な期待は禁物です。
目的別に考えると選びやすい
副業の種類が多いと感じるときは、「何のために副業をするのか」という目的から考えてみると、選びやすくなることがあります。
- まず自分で稼ぐ経験をしてみたい → Webライター、スキル販売など
- 時間に縛られず、長期的に育てていきたい → ブログ・アフィリエイトなど
- 将来の転職やキャリアにもつなげたい → Web制作、データ分析・Pythonなど
これはあくまで選ぶときの一つの目安であり、「この目的ならこれしかない」という断定ではありません。複数の目的が重なっている場合もあるはずなので、自分の状況に近いものを参考程度に見てもらえればと思います。
副業を始める前に確認したいこと
副業を始める前に、確認しておきたい実務的なポイントもいくつかあります。
- 勤務先の就業規則で、副業がどう扱われているかを確認する
- 本業に支障が出ない範囲で行う
- 家族との時間を削りすぎない範囲で計画する
- 初期費用をかけすぎない
- 「簡単に稼げる」という情報を鵜呑みにしない
- 収入の状況によっては、確定申告など税務上の手続きが必要になる場合がある
税金に関するルールは制度が変わる可能性もあるため、この記事では詳細な金額や条件には触れません。副業の内容や収入が具体的になってきた段階で、最新の情報を確認することをおすすめします。
また、副業を始めたばかりの時期は、思うように時間が取れなかったり、想定より作業に時間がかかったりすることもよくあります。最初の数週間から数か月は、うまくいかなくて当然、というくらいの心構えで臨むほうが、途中で自分を責めすぎずに続けやすいかもしれません。
最初から一つに決めなくてもいい
最後に、育自研究室として大切にしたい考え方を一つお伝えします。それは、最初から「これを一生の副業にする」と決める必要はない、ということです。家庭を優先しながらキャリアを築く方法でも触れたように、働き方やキャリアは、一度決めたら変えられないものではなく、状況に応じて少しずつ調整していけるものだと考えています。
たとえば、ブログを始めて文章を書くことに慣れてきたら、Webライティングの案件に挑戦してみる、そこからSEOの知識を学んでいく、という流れもあります。あるいは、Pythonの勉強を始めて、簡単なデータ処理ができるようになったら、副業案件を探してみる、という進め方も考えられます。
「学ぶ→小さく試す→続けるかどうか判断する」というくらいの気持ちで始めても構いません。試してみた結果、自分には合わないと感じれば、別の方向に切り替えていけばいいのです。
まとめ|子育て中は「続けられる副業」から考える
子育て中に副業を考えるときは、「最も稼げそうな副業」を探すよりも、「今の生活の中で続けられそうな副業」を軸に考えるほうが、無理なく取り組みやすくなります。
目的別に振り返ると、まず自分で稼ぐ経験をしてみたい場合はWebライターやスキル販売などが候補になり、時間の自由度を重視する場合はブログ・アフィリエイトなども選択肢になります。将来の転職やキャリアにもつなげたい場合は、Web制作やデータ分析・Pythonなどを検討する余地があります。
ただし、これはどれか一つが正解という話ではありません。家庭の状況や、副業に使える時間、そして何のために副業をするのかによって、合うものは人それぞれ違います。
副業を始めたいと思っても、「今の自分には売れるスキルがない」と感じる方もいるかもしれません。そうした場合は、すぐに稼ぐことを目指すのではなく、まずは将来の選択肢を増やすためにスキルを身につける、という考え方もあります。次回は、その「スキルアップ」という選択肢について考えていきます。
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