副業について調べ始めると、Webライター、動画編集、プログラミング、ブログ、データ入力、Web制作など、次から次へと候補が出てきます。どれも魅力的に見える一方で、「結局、自分は何をすればいいのだろう」と迷ってしまうこともあるかもしれません。育休をきっかけに働き方について考えるようになり、「会社の外でも通用する何かを持っておきたい」と感じ始めた方もいると思います。
ただ、人気の副業から選ぶことが、必ずしも自分に合った選択になるとは限りません。特に仕事と子育てを両立している会社員の場合、使える時間も、家庭の状況も、本業で培ってきた経験も、人によって大きく違います。この記事では、副業を選ぶ前に整理しておきたい5つのことを考えます。
副業を始める前に「何をするか」より考えたいこと
副業に関する情報を探すと、稼ぎやすいと言われるジャンルや、始めやすいとされる仕事がたくさん見つかります。ただ、そうした情報の多くは、読んでいる人がどんな家庭環境で、どれくらいの時間を使えるのかまでは考慮していません。
まずはジャンルを選ぶ前に、自分の状況を整理しておきたいところです。ここでは5つの視点から考えます。
なぜ副業をしたいのか
まずは、副業を始めたい理由を自分の中で言葉にしてみることが出発点になります。たとえば、副業を考える理由には次のようなものがあります。
- 収入を少し増やしたい
- 会社以外の収入源を持ちたい
- 自分の経験が社外でも通用するか試したい
- 転職につながる経験を作りたい
- 新しいスキルを身につけたい
- 将来の働き方の選択肢を増やしたい
理由は一つとは限らず、いくつかの目的が重なっている場合もあります。「副業=お金を増やす手段」と決めつけずに、自分の中にある動機を確認してみてください。
たとえば「自分の経験が社外でも通用するか試したい」という目的なら、最初から大きな収入を目標にする必要はありません。目的によって、選ぶべき副業の方向性は変わってきます。具体的な副業の種類については、子育て中の会社員パパに向いている副業は?時間・収入・始めやすさで比較でも取り上げています。
副業にどれくらい時間を使えるのか
子育て中は、平日の夜や休日がそのまま自由に使える時間になるとは限りません。「毎日2時間勉強する」というような理想的な計画を立てても、実際にはその通りにいかないことも多いはずです。子どもの体調や家族の予定によって、使える時間が急に変わることもあります。
平日の朝、通勤時間、昼休み、子どもが寝た後、休日の一部など、現実的に使えそうな時間を、具体的に思い浮かべてみてください。また、副業には実際の作業時間だけでなく、案件を探す時間、顧客とのやり取り、勉強、修正作業、事務的な手続きなど、目に見えにくい時間も必要になります。1日15分しか使えないなら、その条件に合う副業を考えればよいでしょう。副業の時間を確保するために、配偶者に育児や家事の負担を一方的に押し付けることは避けたいところです。
家庭にどんな影響があるのか
副業の時間を作ると、そのぶん家庭の中で誰かが別の役割を担うことがあります。夫が副業をしている間、育児や家事を誰が担当するのかは、始める前に考えておきたいところです。
いつ取り組むのか、週にどのくらいの時間を使うのか、家庭の予定と重なったときはどうするのかといったことを、夫婦で共有しておくと安心です。これは「妻に許可をもらう」というような話ではなく、家庭全体としてどう回していくかを、対等な立場で話し合っておくということです。始めてから話し合うのではなく、始める前の段階で共有しておくほうが、後々のすれ違いを防ぎやすくなります。
本業との関係を確認する
会社員として副業を考える場合は、勤務先の副業に関するルールや就業規則、秘密保持や競業に関する取り決めなどを、一度確認しておく必要があります。副業が禁止されているのか、許可制なのか、届出だけで済むのかは、会社によって大きく異なります。
特に研究職や技術職の場合、研究テーマ、顧客情報、技術情報、未公開の情報、社内資料などを副業に持ち出さないことは、あらためて注意しておきたい点です。一方で、「会社で得た秘密情報を使うこと」と「仕事を通じて自分が身につけた一般的な能力や経験を活かすこと」は、分けて考える必要があります。判断に迷う場合は、勤務先の規定や公的な情報を確認しておきましょう。
これまでの仕事で何をしてきたか整理する
ここが、この記事でいちばん伝えたいことです。
副業を始めようとすると、「新しいスキルを身につけなければ」「プログラミングを勉強しなければ」と考えてしまうことがあります。ですが、まずは今の会社員としての仕事を、もう少し細かい単位に分解してみることをおすすめします。
情報を調べる、文章を書く、Excelでデータを整理する、データを分析する、PowerPointで資料を作る、顧客に説明する、市場を調査する、技術情報を整理する、業務手順をまとめる。こうした日々の仕事も、分解してみると副業につながる材料になることがあります。
大切なのは、職種名だけで考えないことです。たとえば「研究職」ではなく、「文献を調べる」「データを分析する」「技術内容を文章や資料にまとめる」といった実際の業務に分けてみます。営業職や事務職などでも、同じように日々の仕事を分解して考えることができます。
まずはノートに、普段の仕事でやっていることを書き出してみるだけでも十分です。
副業をしないという選択肢も
ここまでの5つを整理した結果、「今は時間が取れない」「家庭への負担が大きそうだ」「本業が忙しい時期だ」という結論に至ることもあると思います。
その場合は、今は副業を始めないという判断でもよいでしょう。副業以外に、資格取得や学び直しを優先する時期があってもよいでしょう。妻が高収入でも「自分でも稼ぎたい」と思う夫へ|副業という選択肢でも触れたように、副業を考える動機は人それぞれです。
まとめ
副業を始める前に整理しておきたいのは、次の5つです。
- 副業の目的
- 使える時間
- 家庭への影響
- 本業との関係
- これまでの業務経験
特に最後の「業務経験」を細かく分けてみると、自分では気づいていなかった副業の選択肢が見えてくることがあります。
自分の仕事を細かく分けてみたら、次はそれをどんな副業につなげられるのかを考えてみましょう。
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